社労士はマイナーです

久しぶりに会った知人との会話は必ずと言っていいほど
次のような会話になります
 
「久しぶり、今何やってるの?」
「社労士してるわ」
「社労士ってどんなん?」
行政書士とかと同じで、法律家だよ」
行政書士はきいたことあるけど、社労士は何をしてるかわからんね
 年金の対応とかしてるん?」
「いや、年金の対応をしてるのは国の機関の社会保険事務所とかで、
 うちらは会社に代わって従業員の健康保険とか年金とかの手続をしてあげる仕事」

「ふ〜ん」
 
社労士という資格自体がマイナーであることと、巷で話題の年金問題で出てくる国の機関の社会保険事務所と名前が似てることが、うちらの存在を誤解させているのです
 
なぜ社労士はマイナーなのか
士業の仲間といえば、大体次のものがあります
弁護士、司法書士、社労士、行政書士
公認会計士、税理士
 
まず弁護士は誰でも知っていますね
これは歴史が長いこともあるし、何より士業の難関度トップというポジションが大きいです
将来は医者か弁護士か、と言うくらいです
色々ある法律を全てマスターし、取り扱うというのがお仕事です
 
以外に知られていないのが司法書士かもしれません
どうしても弁護士と行政書士の中間みたいなイメージが取れず、
仕事も何をしているか曖昧だと思われがちです
しかし、難関度は非常に高く、仕事も「登記」に関する申請など、
司法書士でないとできなこともたくさんあります
また、弁護士先生に法律相談するととっても高くつくのですが、
司法書士の法律相談ならば、弁護士よりも安く、
非常にフレンドリーなイメージです
実際に私の見た司法書士の方は、とても腰が低く、
偉ぶらない、気持ちのいい人でした
 
行政書士は、社労士と同じくらいの難関度ですが、
とても有名です
これはおそらく、社労士より歴史が古いのと、
受験資格がフリーだというところが大きいでしょう
社労士のように、大学卒等の受験資格が必要な資格は、
受験者数も少なくなります
また、法律相談というよりは、手続の代行が主な業務になってきます
例えばコンビニでもお酒を売ってる店舗と売ってない店舗がありますが、
あれはその店舗がお酒の販売の許可を持ってるかどうかで決まってます
(許可があれば当然売りますから)
その許可の届けを会社に代わって作成し、国に提出します
私も建設業の許可を作成したりしましたが、書類の記入だけでも大変だし、
必要な書類をまとめるだけで一苦労です
そんなのも会社に代わって作成・提出をします
(身近なところでは、車を買うための車庫証明も仕事の一つです)
 
というかんじで、会社の経営者にとっては絶対必要な手続・相談をするのが上の3つだとすると、労務社会保険のことというのは、必要性があがったのは最近のことです
 
それにかまってられないから放っておいた
それが今ツケのようにでてきた
監督署が入って、労基法違反が次々と指摘され、
新聞にとりあげられ、信用を失う
 
会社はコンプライアンスを高めることが、会社の信用を高め、結局売上が高まるというロジックにやっと気付いてきたわけです
そうなると、社会保険労務士にお声がかかるのです
 
うちの事務所でも、今まさに監督署が立ち入り検査に来て、色々指摘されたから相談にのって欲しい、ついでに顧問契約して継続的に見て欲しい、という話がつい先日あったばかりです
 
そろそろ社会保険労務士を主人公にした漫画とかドラマができないかな、
と思うのです
行政書士の漫画は今結構有名ですし、それなりにネタは尽きない業界ですよ