ものすごく長いですが、読んでくれると嬉しい

「taiさんって仕事なにしてるんですか?」
「社労士してますよ」
「社労士ってよく雑誌とかに載ってる資格のアレですか?」
「そうそう、社会保険労務士です」
「名前は最近よくききますけど、実際どんな仕事なんでしょう?」
「大きく分けて3つあるんです」
「ふむふむ」
「一つは社会保険の諸手続や相談を受ける業務ですね。
 ここでいう社会保険というのは、会社に務めると付保される
 健康保険、厚生年金保険、雇用保険労災保険等のことです」
「どんな手続や相談がありますか?」
「入社したり、退職したりしたら社会保険の取得、喪失の手続がありますし、
 雇用保険も同様です。離職票を発行したりしますね。
 あと、労災保険なんかは、被災時の状況を詳細に記載しなければいけないので、
 作るのはなかなか面倒です。それを代行したりするんですね。」
「面倒といえば、役所に提出にいくのも面倒ですよね。」
「そうですね。それも社労士の業務の一つです。作成した書類を提出代行し、
 役所に提出します。札幌でいえば、社会保険事務所が北、西、東、新さっぽろがあり、
 公共職業安定所ハローワーク)は北、東、中央の3所、
 労働基準監督署は中央と東の2署がありますね。」
「相談というのは?」
社会保険の相談といえば、毎月の給与を計算する際の保険料の控除額の相談が一番多いですね。
 ついで、年金の相談があります。ちょうど今は障害年金の裁定請求の手続をお手伝いしてますよ。」
「給与の計算なんかもするんですね。」
「給与計算は社労士じゃなくてもできますが、給与からの控除額は税金以外は社会保険料がほとんど
 なんですね。健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料がそれにあたりますが、
 これらは毎年保険料率が改正されてしまうので、金額を正確に算出する必要があるのです。
 だから会社でやるよりも、専門的な税理士、社労士等に外注したほうが得だと思いますよ。」
「会社の事務員さんは、正確に計算できる人なんですね。」
「いえ、はっきり言ってノーミスで計算できる会社さんはほとんどないです。」
「え?そんなに間違いが多いのですか?」
「控除額の間違いは相当数に及びます。会社で給与計算しているという場合は、
 自分の給与明細をよ〜くチェックした方がいいです。」
「そうだったんですか・・・。じゃあ、今度私のを見てくださいw」
「どうぞどうぞ、持ってきてください」
 
「大きく分けた2つめというのは?」
労務に関する相談、作成、提出代行ですね。」
労務というのはどんなことなんでしょうか?」
「すごく広いのですが、相談でいえば、従業員の採用、解雇、教育訓練、労働時間、休日、
 賃金、退職金、休職、安全衛生、異動、モチベーションアップなどなど広範囲です。
 特に最近は解雇の相談がものすごい勢いで増えていますね。」
「不景気ですからね。」
「この仕事していると実感強いですよ。ちなみにあと2年は続くとみてます。」
「もう勘弁って感じですね。それはそうと労務で作成ってあるんですか?」
「36協定や変形労働時間制は書類を作成して監督署に届けます。
 あと、会社のルールブックまたは憲法である就業規則を作成するのも大きな仕事です。
 特に就業規則の作成は得意とするところなんです。」
「そうなんですか。規則を作るのはすごく大変そうですが」
「それなりに時間とノウハウを注ぎます。でも、疎かに出来ない部分なんです。
 就業規則次第で、トラブルが未然に防げたり、従業員の生産性が上がったり、
 裁判になったときに重要な指針になったりと、最近では就業規則が重要な位置をしめています。」
「それはぜひ整備しておかなきゃですね。整備が遅れている会社も多いのでは?」
「多いです。だからこそ早めに相談をしてほしい部分ですね。」
 
「では最後の3つめはなんでしょうか?」
助成金の申請手続代行と提出代行ですね。一口に助成金といっても
 ものすごい数の種類があるので、状況に応じてどれが該当するのかを探したり、
 助言したりするんです。」
「どんな助成金があるんでしょうか?」
「特定の人をハローワークを通して雇ったり、事業を始めたり、
 ワークライフバランスに努力したりを国が援助するんですね。
 今はこの景気なので、会社が倒産したり、従業員を解雇されるのを防ぐ助成金がでてます。
 中小企業緊急雇用安定助成金っていうのが今一番注目の助成金なんですが、
 私もついこの前相談がきて、申請することになりました。
 不景気ですね。」
「社会人になったらたくさん相談しますので、
 そのときは宜しくです。」

「わかりましたー」